生産設備側で自動化、つまりオートメーションを行う仕組みには「製造実行システム(MES)」があります。
人によっては「メス」と言ったり「エムイーエス」と言ったり様々ですが・・・ちなみに、メスカーダの「MES」は「MES」の「メス」です。
MESとは、ざっくり簡単に言うと「作業手順書がデジタル化、システム化されていて、さらに作業ログを自動で取得してくれる基幹システム」です。
すなわち、製造過程における手順によるミスを減らし、履歴をデジタル的に確実に残せるというメリットがあります。
同じようなことなのに2回も言ってしまいましたね・・・
人は、悪気はなくても、状況によってはミスしてしまいます。操作ミス、記入ミス、記入漏れ、勘違い・・・人が悪いというわけではありませんが、人によるミスがシステムで防げるのであれば、システムを利用した方が人は働きやすくなるのではないでしょうか。
例えば、レジのPOSシステム。
最近はセルフレジが便利ですし、有人レジでもおつりが自動で出てきます。店員が品物の値札を読んで打ち込んで・・・おつりを数えて渡して・・・という作業の中の労力とミスを考えると、今のレジは、店員や会社の労力をいかに減らし、効率を高めたことでしょうか。
ただ、ここでちょっと考えてみてください。便利に使えるPOSレジは、商品データをこつこつ入力してデータベース化する作業がきちんと行われて初めて、便利に使えるPOSレジになるのです。
MESも同じです。「仕込み部分」をきちんと設定して初めて「実行部分」で便利に効率的に使えるのです。
MESなどのシステムは期待が大きいだけに「導入してすぐに便利に使える!」と考えてしまいがちですが、導入してすぐに便利に使えるシステムはありません。
ですが、「仕込み」をこつこつ行った先には、素晴らしく便利な世界が広がっているというのは確実なのです!
(松井)